レースの参加が目標となると、ロードバイクの練習方法も一変します。
体力をつけるための基本的なトレーニングから、具体的なレースに向けたトレーニングまで、どのような種類があるのか、どう取り組むべきなのか途方に暮れることでしょう。
今回は、「レース前のロードバイク特別トレーニング方法」について解説していきます。
ロードバイクのレース前はトレーニングが必要?
レースに出るロードバイク乗りは、基本的なトレーニングだけでは十分ではありません。
レースの種類や距離、目標タイムなどに合わせて、特別なトレーニングを行う必要があります。
それでは、各トレーニングについてみていきましょう。
ロードバイクレース前の特別なトレーニング
私の最初のロードバイクレースが近付いてきて、かなり緊張しているんです。そこで、レース前の特別なトレーニングについて教えて欲しいです。
大切なことはまず基本的な体力担保と、その上でのスペシャリティトレーニングだよ。このスペシャリティトレーニングは具体的なレースの要求に応じて変わるよ。短いスプリントレースならば、高強度インターバルトレーニングが良い。長い距離を走るレースならば、耐久性を上げるための長時間走行や低強度の有酸素運動が役に立つよ。
先生が述べている通り、必要なトレーニングはレースの特性によって異なります。
短いスプリントレース向けの「高強度インターバルトレーニング」は、短時間で高出力を維持することを狙います。
一方、長距離レース向けのトレーニングは、心肺機能の維持や極度の疲労に耐える力を養います。
どちらも、個々の選手の体力や技術を考慮に入れて、適切なトレーニングメニューを組んでいきましょう。
耐久力が必要なレース前のトレーニング
私が参加するのは50キロのレースなので、耐久力をつけるためのトレーニングが必要なのは理解しました。具体的にどういうトレーニングが良いんでしょうか?
確かに長時間走行のトレーニングは必要だね。しっかりと数時間走る訓練を週に1~2回行うようにしましょう。ただし、これはあくまでエネルギーシステムを効果的に扱う能力を改善するためのもの。具体的なペースやギヤ比は、レースのコースや自分の体力に合わせて調整することが重要です。
長時間の走行トレーニングはエネルギー消費をコントロールできる能力を改善する重要な手法です。
しかし、これだけでは結果に結びつかず、具体的なコースや目標タイムなどの戦略に応じて、例えばアップダウンのあるコースならばギヤ比を調整したり、平坦なコースならば一定のペースを維持することを意識したりすることが必要です。
また、訓練強度を上げすぎないように注意することも重要です。
週に1~2回という頻度は、体力や経験に合わせて調整してください。
レース前の準備
例えば、レースの一週間前や前日など、レース前に行うべき事はあるんでしょうか?
それは大事なポイントだね。レースの一週間前からはカーボローディングと呼ばれる炭水化物の摂取を増やすことを考えると良い。これはレース当日に十分なエネルギーを確保するためだよ。さらに、レースの前日は特に体を休めること。軽いストレッチ程度に留めて、積極的な筋肉の回復と休息に努めるべきだよ。
カーボローディングはアスリートが競技前に行う一般的な方法で、炭水化物を摂取することで、筋肉のエネルギー源であるグリコーゲンの貯蔵量を増やす狙いがあります。
しかし、適量とタイミングが重要です。
適度に伸ばすストレッチは筋肉の回復を助けますが、レースの前日には身体を休ませることも必要です。
これにより、レース当日に最大性能をひき出すことが可能になります。
カーボローディングの具体的な方法と注意点について
カーボローディングも初めて聞いたことなので、ちょっと不安です。具体的にはどういうものをどれくらい摂ればいいのでしょうか?
そうだね、カーボローディングは一般的にはレースの3~7日前から始めると良いよ。目安は体重1kg当たり7~10gの炭水化物を摂取するのが良いね。パスタやジャガイモ、ご飯などが良い炭水化物源だね。ただし、過剰な摂取は体調を崩す原因になるから注意が必要だよ。
カーボローディングについてのアドバイスですが、体重1kg当たり7~10gというのは一般的な目安であり、個々の体調や消化力を考慮に入れることが重要です。
高炭水化物の食品は消化が良いものから選ぶとよいでしょう。
また、摂取を急に増やすと胃腸の調子を崩すことがあるので、徐々に増やすように注意することが重要です。
トレーニングの結果と目標達成の実例
色々と勉強になりました。では、トレーニングをして結果が出たという例があれば教えてください。
私がコーチをするなかで見てきた中で印象的だったのは、初めてのロングレース参加を目指した50代の男性選手の場合だね。彼は基本的な体力をつけるために週に3~4回の間隔を持って長距離走のトレーニングを行い、特殊トレーニングとしてレースコースを何周も走り込んだ。さらに彼はレース前のカーボローディングもしっかり行った。結果として彼はレースを完走し、目標時間を大きく上回る結果を出すことができたんだ。
効果的なトレーニングと適切な食事管理がどのようにレース成績につながるかを示す良い例です。
適切な間隔を置いてトレーニングを行い、レースコースを何周も繰り返して走ったことは自身の体力を十分に調節するだけでなく、コースの特性に対応する能力を磨いた可能性があります。
また、カーボローディングも成功した重要な要素です。これらが組み合わさることで、初めてのレースでありながら素晴らしい成績を出すことができました。
まとめ
今回の話を通じて、レースに向けたトレーニングはただ体力をつけるだけでなく、それぞれのレースの特性に合わせたトレーニングと、全体的なライフスタイルの調整が重要であるということが分かりました。
今回、学んだことをまとめます。
- レースの特性に合わせたスペシャリティトレーニングが重要である。短いスプリントレースでは高強度のインターバルトレーニング、長距離レースでは低強度のステディステートエクササイズや長時間走行が必要。
- トレーニングには適切な休息日を設け、身体の負荷を適度にすることが大事。
- レース前の食事管理(特にカーボローディング)がレースパフォーマンスに大きく影響する。
- レース前日は特に体を休め、レース当日に最高の出力が出せるように心掛ける。
- 個々の状況に応じてトレーニングや食事を調整することが重要である。
日々の積み重ねが結果につながります。
継続してトレーニングを積み重ね、目標を達成しましょう。